標高3,000m峰が連なる日本アルプスのうち、南アルプス(赤石山脈)と中央アルプス(木曽山脈)に囲まれていることが伊那市の地形の大きな特徴です。谷から見て東側に南アルプスが、西側に中央アルプスがあるため、伊那市に暮らす人々は、南アルプスの甲斐駒ヶ岳を“東駒ヶ岳”、中央アルプスの木曽駒ヶ岳を“西駒ヶ岳”と、親しみを込めて呼んでいます。大きな山脈に両側を囲まれていることで、ダイナミックな景観が生まれ、独自の文化や豊かな農作物が育まれてきました。
伊那市には南アルプス北部の玄関口である「北沢峠」があり、夏山シーズンには「仙丈ヶ岳」や「甲斐駒ヶ岳」の登山を目的に多くの登山客が訪れています。一方、中央アルプス側は木曽駒ヶ岳の北に位置する「将棊頭山」が伊那市のエリア内にあり、トレイルランナーなど健脚な登山客が訪れています。
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南アルプスクイーンライ(林道バス) 今季運行終了
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経ヶ岳自然植物園で咲く花々をご紹介
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南アルプス林道バス利用者駐車場有料化
南アルプスの魅力
“南アルプスの女王”と呼ばれる「仙丈ヶ岳」、白く輝く花崗岩の道を登る「甲斐駒ヶ岳」、鋭く尖った山容の「塩見岳」など、伊那市内には登り甲斐のある山々が聳えています。仙丈ヶ岳と甲斐駒ヶ岳は南アルプスクイーンライン(林道バス)の終点である「北沢峠」が、塩見岳は「塩見新道(※)」、または伊那市のお隣大鹿村の「鳥倉林道」がおもな登山口です。
南アルプスは、北アルプスと比較して森林限界が高いため、山頂周辺でも樹木の生い茂った風景を見られることが特徴のひとつです。夏に高山植物が咲き誇ること、長野県の県鳥である「ライチョウ」が多く生息していることも、この山域にファンを惹きつけている理由と言えるでしょう。
また南アルプスの山容を特徴づける地形や地質は、過去から現在に至る日本列島の成り立ちに関わる大地の遺産であり、その上に育まれる生物多様性は、南アルプスの魅力そのものです。南アルプス地域一帯は、これらの自然環境を将来にわたって保全しながら活用し、私たちの暮らしの持続可能な発展につなげていく活動の場として、南アルプス(中央構造線エリア)ジオパークや南アルプスユネスコエコパークに認定されています。
※塩見新道は、大黒沢登山口へ続く林道が全面通行止めのため進入不可
中央アルプスの魅力
伊那市には、「木曽駒ヶ岳」の北側の尾根上にある、標高2,730mの「将棊頭山」があります。登山口は、「伊那スキーリゾート権現山登山口」、「桂小場」といくつかありますが、いずれも片道5時間以上かかるため、将棊頭山の山頂周辺にある営業小屋「西駒山荘」を拠点にして歩く登山客が目立ちます。 ここから木曽駒ヶ岳までは、片道約2時間でたどり着くことができます。
中央アルプスの前衛の山「権現山」、権兵衛峠の北側にある 「経ヶ岳」も、麓から日帰りできる人気スポット。経ヶ岳の麓にある「羽広自然遊歩道」は道がしっかりと整備されていて歩きやすく、気軽なハイキングにおすすめです。
なお「木曽駒ヶ岳」や「経ヶ岳」の山岳情報は近隣市町村ホームページを参考にご覧ください。
【木曽駒ヶ岳】
◆一般社団法人駒ヶ根観光協会オフィシャルサイト 「初めての登山でも安心!木曽駒ヶ岳登山」
◆宮田村観光協会公式ホームページ 「中央アルプスの主峰 「駒ヶ岳」
◆宮田観光開発株式会社
【経ヶ岳】
◆南箕輪村公式ウェブサイト「中央アルプス経ヶ岳ガイドブック」