「南アルプスの女王」とよばれる仙丈ヶ岳はカールが美しく優美な山容で、初心者でも比較的登りやすい山です。頂上からは富士山、北岳、間ノ岳の日本の標高1位から3位までを一望できる絶景が楽しめます。
【7:30 北沢峠出発】
北沢峠から仙丈ヶ岳を目指すルートには、大平山荘の脇から延びる薮沢重幸新道と、バス停の脇から延びる小仙丈尾根ルートがある。今回は、小仙丈尾根ルートから出発。
【8:00 一合目】 五合目の大滝ノ頭までは、針葉樹林に囲まれたトレイルを登る。
【10:00 大滝ノ頭(五合目)~小仙丈ヶ岳】
大滝ノ頭を越えてほどなく、ハイマツに覆われた眺望のよい稜線に出る。伊那谷を見下ろせるスポットや、国内の標高トップ3(富士山、北岳、間ノ岳)が並んで見えるスポットがあり、見どころ満載なルートだ。
【11:00 小仙丈ヶ岳】
仙丈ヶ岳の東側の斜面に広がる小仙丈カールを間近に見られる、標高2,864mのピーク。山頂は広々としていて、写真を撮ったり、ゆっくり休憩したりすることが可能。
【11:40 仙丈ヶ岳】
小仙丈ヶ岳から仙丈ヶ岳までは、なだらかで眺望抜群な稜線が続く。山頂からは甲斐駒ヶ岳、鳳凰三山、北岳など南アルプスの名峰や、富士山、中央アルプス、北アルプスなどを一望。夏には、カール内に咲く高山植物も楽しめる。
【12:20 仙丈小屋】
仙丈ヶ岳の北側の薮沢カールのふもとに建つ、仙丈小屋へ。昼食時は、野菜の水分だけで煮込んだ無水カレーなど、小屋番こだわりの手料理がいただける。2021年に新設された絶景テラスで、ハンドドリップのコーヒーを味わうのもおすすめ。
【13:20 仙丈小屋~馬の背ヒュッテ】
下山は、カールと仙丈小屋を背に馬の背ヒュッテ方面へ進む。稜線から見下ろす馬の背の景色は、紅葉の時期がとくにすばらしい。
【13:50 馬の背ヒュッテ】
樹林帯のなかにポツリと建つ馬の背ヒュッテ。夏には山小屋周辺の高山植物が咲き誇り、庭園のような美しい空間に。
【14:10 薮沢小屋】
馬の背ヒュッテから沢に降りたところで、沢沿いに延びる薮沢重幸新道と、往路の大滝ノ頭方面へトラバースする薮沢新道との分岐がある。大滝ノ頭を目指してすぐに現れるのが薮沢小屋だ。南アルプスの天然水で喉を潤し、コケ観察を楽しみながら進もう。
【15:40 北沢峠】
無事にゴールしたら、バスに乗車する時間まで、バス停の目の前に建つこもれび山荘に立ち寄ってみよう。コーヒーや生ビール、お土産の販売があるので要チェックだ。