0.お食事
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伊那の暮らしがはぐくんだ食文化
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かつて伊那谷を中心に広く栽培されていた羽広菜ですが、 近年「羽広菜生産加工組合」ができ「羽広菜のかぶ漬」を中心に伝統的漬物の販売が始まりました。羽広かぶはやわらかく甘みがあり、 しゃきっとした歯ざわりで、酒粕・味噌・砂糖・塩などで昔ながらの味においしく漬け込まれています。「七色漬」は七種類の野菜の漬物を、勘太郎月夜唄の「伊那は七谷…」 にちなんで命名したもの。
「行者にんにく」は昔々、修験道を極める行者がその精力を強め、神通力を得るために食したという山の中の不思議な植物です。最近横山地区に生産組合ができ、人工栽培の研究が進んでいます。行者が食べた不思議な山菜が、山の中に分け入らずとも入手できるようになりそうです。その他、きのこ・山菜なども豊富で、季節になると各地の農産物直売所で手に入れることができます。 |
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五平餅は中部地方に伝わる郷土料理で、粒が残る程度につぶした飯(ウルチ、餅)にタレをつけて串焼きにします。おやつなどの軽食に、またお祝いごとの席でも作られる、地元では古くから愛される郷土食です。五平さんという人物が、握ったご飯に味噌をつけて焼いて食べたことから名付けられたという説と、神事に使われる御幣に似ているからという説があり、言い伝えはさまざまます。
一方、お盆やお彼岸に欠かせないのが天麩羅まんじゅうですが、これは長野県の南信地方と、福島県の会津若松地方だけに伝わる郷土の行事食です。そ れにしても、こんなに離れた地域になぜ同じ料理があるのでしょうか…。
江戸時代の初め、高遠藩主保科正之は三代将軍徳川家光と異母弟だった事から、山形最上二十万石へ。 続いて七年の後、会津若松二十三万石へ転封されました。わずか三万石からの大出世ですが、急な事で家臣が足りず、 伊那地方の文筆のたしなみのある百姓町人を士分に取り立て東北へ大移動して行きました。 この時、伊那地方の様々な文化とともに伊那の天麩羅まんじゅうが会津若松に根付いたと考えられます。 こんな歴史を思い出しながら天麩羅まんじゅうを味わうのもなかなかオツなものです。 |
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公開日2016/02/18・更新日2019/11/20
伊那市観光協会
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マトンの肉と蒸した堅めの中華麺を独特のスープでキャベツなどと共に煮込んだローメンは、
地元のみならず伊那市を訪れる学生やビジネスマン・観光客からも好評をいただいている、
伊那市で古くから愛されている「ご当地グルメ」です。 |
名前の由来は、最初は炒肉麺(チャーローメン)といっていましたが、いつのまにか「炒」の文字が消え、
折しも「ラーメン」ブームもあり「ローメン」となったようです。 |
特長は蒸した麺とマトンとにんにくの渾然一体となった奥深い香り。麺は薄茶色で独特の香ばしさがあります。 |
現在、伊那市を中心に「ローメン」の看板を掲げている店は約90軒あるといわれ、スープ風・焼そば風等、
店によってバリエーションが楽しめるのがローメンの最大の魅力です。 |
また、家でもお手軽にローメンが食べられるように冷凍やインスタントのローメンが製造されるようになり、
みはらしファーム・市内のスーパー食料品店・中央道のサービスエリア等で販売されています。 |
最近では東京都内や埼玉県内でもローメンを提供している店もあります。 |
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店舗一覧
伊那ローメンズクラブ |
ローメンマップ、のぼり旗、スタンプラリーや「ローメンの日」制定など、
ローメンの普及、PRに努めています。 |
住所:伊那市中央4605-8 (伊那商工会議所内)
電話:0265-72-7000 (土日・祝日休み)

*コロナ禍のため営業状態は変動する場合があります。
あらかじめご了承ください。 |
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伊那ローメンズクラブ加盟店 ローメン提供店一覧(順不同) |
店舗名 |
特長 |
住所 |
定休日 |
電話
(0265) |
HP |
華蔵 |
独自の製法によるあっさりとしたスープローメン。肉は好き嫌いの少ない豚肉を使用しています。 |
伊那市高遠町小原998-1 |
月曜 |
94-3580 |
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中華はなきゅう |
伊那バスターミナル前に店舗を構える、焼きそば風ローメン。バス発着の待ち時間にも気軽にどうぞ。 |
伊那市西町4861 |
不定休 |
76-3410 |
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萬里 |
伊那ローメンの発祥の店。その味は全国的にも知れ渡っている。独自のスープの味も絶品。 |
伊那市坂下入舟3308 |
月曜 |
72-3347 |
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萬里彩園 |
マトン、キャベツ主体のローメン。長崎ちゃんぽんと焼きそばの中間。 |
伊那市日影25-7 |
木曜 |
73-5151 |
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みすゞ食堂 |
マトンの代わりに豚肉を使用した
「焼きそば風ローメン」。お酢と七味唐辛子を使って、味の変化を楽しめる。 |
伊那市高遠町西高遠1701 |
不定休 |
94-2311 |
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みはらしファーム
とれたて市場 |
スープ風ローメンを味わうことができる。売店には、「ローメンまん」があるのでお試しあれ。 |
伊那市西箕輪3416-1 |
12/29~1/1 |
74-1805 |
〇 |
みはらしの湯 |
日帰り温泉施設内のお食事処。温泉とともに伊那名物を楽しめる。 |
伊那市西箕輪羽広3480-1 |
要問合せ |
76-8760 |
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アザレア
(伊那市役所食堂) |
伊那市役所内にある食堂で一見関係者以外は入ることが出来なそうだが一般の人でも入って食事が出来る。 |
伊那市下新田
(伊那市役所内) |
土・日曜
・祝日 |
78-4111 |
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あすなろ |
ラム肉を使うなど徹底したこだわりのローメンは絶対の自信。30種類の昼定食と山賊焼き、豚の角煮も味自慢の店。 |
伊那市上牧清水町6423-1 |
月曜 |
78-3647 |
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うしお |
学生からサラリーマン・家族連れまで広く愛される。独特の焼きそば風ソースが決め手。超々盛りは一食の価値有。 |
伊那市荒井通り町3460-1 |
不定休 |
72-4595 |
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入舟酒場
さかいや商店 |
入舟の踏切近くにある居酒屋。夜のみの営業です。 |
伊那市坂下3310-1 |
火曜 |
95-3521 |
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串正 |
一切冷凍物を使わない頑固さがモットーの焼鳥屋。酒の肴に特製ソースのローメンが人気。 |
伊那市西町下春日町第二4882-2 |
年中無休 |
78-8719 |
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紋次郎 |
一面の畳敷きが特徴の居酒屋。ローメンはもちろん、ざざむし、蜂の子、馬刺しと伊那名物、珍味が味わえる。 |
伊那市荒井通り町1-29 |
第三日曜 |
72-7452 |
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シャトレ |
猪の肉を使ったドラゴンローメンなど17種類のユニークなメニューが売り。オリジナルのタレもボトル売りで好評。 |
伊那市境1075-1 |
水曜 |
78-6822 |
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四方路 |
特製スープで煮込んだ味が自慢。夏季のみ、焼肉をのせた冷やしローメンが楽しめる。特製ソースカツ丼もお薦め。 |
伊那市美篶上川手9375 |
日曜 |
72-8322 |
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田村食堂 |
中華料理と定食の店。日々ローメンのたれの研究をし、こだわりの味がうかがえる。 |
伊那市西町下春日町5011-1 |
月曜 |
72-3787 |
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天壇 |
ローメンの上に無塩バターが載ったバターローメンもおすすめ。スープ風のローメン。 |
伊那市坂下3312 |
日曜 |
74-9380 |
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ともえ食堂 |
汁は少なめで少しトロミのある、焼きそば風のローメン。しっかりとした味付けで、締めの一杯としておすすめ。 |
伊那市坂下入舟3313 |
不定休 |
72-3354 |
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食堂とよばら |
地域憩いの場の食堂。遠方からのファンも多く、信大生御用達の店。
やみつきになるローメンです。 |
伊那市西箕輪大萓6583 |
水曜 |
72-4909 |
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花ぜん本店 |
ラーメン店のメニューに並ぶローメンもおすすめ。家族連れも多く来店する人気店。 |
伊那市境1649-3 |
月曜 |
72-8304 |
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萬楽 |
「萬里」からのれん分けした店。味付けは同じだが、キャベツ、もやしたっぷりが特徴。 |
伊那市前原8268-325 |
火曜 |
72-4742 |
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ポッケ |
特製のタレとスープが自慢。ラーメン風ローメンにスープもあっさりと飲めるローメン。 |
伊那市西町沢5050 |
第1・第3
日曜 |
78-1250 |
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来々軒 |
伊那でも古参の中華料理店。ローメンの歴史も古く、豚肉を使い、特製のタレとスープが自慢。熟練の風味。 |
伊那市山寺八幡町1948-7 |
日曜 |
72-2687 |
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竜門 |
カキ油を使った中華風味の煮込みローメンで中華料理ならではの味を演出。 |
伊那市中央第一4958 |
火曜 |
78-7151 |
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Go Tochi
(ご当地) |
アットホームな雰囲気の居酒屋。月~木は8名様以上の予約制。金~日は体力次第で営業します。 |
伊那市坂下3325-2 |
不定休 |
090-2452-0275 |
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ラーメン大学
伊那インター店 |
伊那インター アクセス道路沿い。スープ風、焼きそば風の2つの味を楽しめる。食べ比べも。 |
伊那市御園662 |
木・第3水曜 |
72-4696 |
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やる樹家 |
伊北インター近くにある居酒屋風のお店。夜の営業のみ。 |
上伊那郡箕輪町中箕輪1508-1 |
無休 |
71-1077 |
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麺飯菜館
じょうじょう |
伊那ローメンズクラブ加盟店で、県外でローメンを食べられるのはここだけ。 |
埼玉県さいたま市見沼区東大宮5-30-2 |
水曜 |
048-689-2233 |
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麺街道
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岐阜県高山市から伊那市に至る国道361号は、国土交通省が提唱する日本風景街道にも認定されている、
風光明媚なドライブコースとしても人気があります。
その361号沿いには地域独自の食文化が根付いていて、高山ラーメン・よもぎうどん・うま辛王ラーメン・とうじそば・すんきそば・高遠そば・行者そば・ローメン等々、麺を中心にした郷土食が連なっています。
この独特な街道風情を醸し出している「山麓一(さんろくいち)の麺街道」として
多くの方に知っていただきたいと願っています。 |
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【高山ラーメン】~高山~
高山では高山ラーメンと言わず飛騨中華と呼んでいます。
麺は細打ちの縮れ麺、スープはしょうゆベース、具はメンマ、チャーシュー、ねぎがその特徴です。
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【よもぎうどん】~高山~
高山市朝日地区で村おこしとして特産品のよもぎを加工した商品を開発。そのひとつとして商品化されたのが元祖飛騨よもぎうどん。
道の駅「ひだ朝日村」の人気メニューです。
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【とうじそば】~木曽~
そばのしゃぶしゃぶとも言われる料理で、茹でておいたそばを「とうじカゴ」に入れ、油揚げ、長ネギ、椎茸などを煮たそばつゆにくぐらせていただきます。すんきを具にした「すんきとうじ」もお薦めです。
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【すんきそば】~木曽~
木曽地方の郷土食である「すんき漬け」を温かなそばに乗せたもの。すんきとはカブ菜を乳酸菌で発酵させた漬物で塩を一切使用していない。独特の酸味がクセになる一品です。
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【高遠そば・行者そば】~伊那~
高遠そばは、「辛つゆそば」と呼ばれるものが原形で、焼き味噌・辛味大根・ねぎで調味されたつゆが特徴。辛味大根には汁気が少なく辛味が非常に強い「高遠辛味大根」という固有の大根が使われます。
行者そばも辛つゆそばの系統で、駒ヶ岳で修業した役行者が伝えたということから名付けられています。
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【ローメン】~伊那~
昭和30年頃、蒸し麺と羊の肉を利用した新しい料理を考案したのが始まりで、最初はチャーローメンと呼ばれました。食べるとクセになるローメンは、焼きそば風とスープ風があり各店オリジナルの味が楽しめます。
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【お問い合わせ先】
山麓一の麺街道フェスタ実行委員会
伊那市役所商工観光部 観光課内 TEL 0265-78-4111㈹
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公開日2016/02/09・更新日2021/01/25
伊那市観光協会
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「かつ丼」に「ソースかつ丼」と「卵とじかつ丼」の2種類があることをご存知でしょうか。
ご当地伊那では、食堂でかつ丼というと「ソースかつ丼」の店が多く、
伊那のソースかつ丼は、ほかほかのご飯の上にシャキシャキのキャベツの千切りをのせ、
その上に各お店秘伝の特製ソースのタレにくぐらせた、
ボリューム満点の揚げたてのとんかつを盛り付けて出来上がりです。 |
丼ぶりのふたを開けた時、特製ソースの香りが食欲をそそります。 |
伊那伝統の味「ソースかつ丼」は、昭和21年に伊那町の中心市街地に開業した
飲食店の店主が始めたソースかつ丼(愛称「ひげのとんかつ」で当時有名)が人気となり、
伊那地域に広まって「伊那名物ソースかつ丼」として今日に至っています。
元祖とも云えるこのお店は、現在2代目の店主が伝統の味を守っています。 |
ソースかつ丼のルーツは、大正時代早稲田大学の学生が早稲田鶴巻町にあった
「ヨーロッパ軒」(現在は福井市内にて営業)で、丼ぶりご飯の上にカツをのせ
ソースをかけたのが始まりといわれています。 |
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店舗一覧
伊那ソースかつどん会 |
ソースかつ丼を伊那名物として、広くPR・普及させる活動を行なっています。 |
住所:伊那市中央4605-8 (伊那商工会議所内)
電話:0265-72-7000
(土日・祝日休み)
*コロナ禍のため営業状態は変動する場合があります。
あらかじめご了承ください。 |
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伊那市内ソースかつ丼提供店一覧(2015年7月現在・順不同) |
店舗名 |
特長 |
住所 |
定休日 |
電話
(市外局番0265) |
HP |
青い塔 |
肉厚のロースかつ丼、ボリュームがあり、柔らかく仕上がってます。肉、キャベツ、ご飯の一体となった味。 |
西箕輪大萱7010-1 |
月曜 |
72-5777 |
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志をじ |
ボリュームたっぷりのカツ丼は、秘伝の自家製ソースを使った一品。 |
伊那市西春近2701-2 |
不定休 |
98-7527 |
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加城 |
大小宴会、祭事、法事、会合予算に応じて承ります。マイクロバスにて、送迎致します。 |
伊那市美篶5492-16
(Aコープ美すず店前) |
日曜
・祝日 |
76-0821 |
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入舟酒場さかいや商店 |
入舟踏切の近くにある居酒屋風のお店です。 |
伊那市坂下3310-1 |
火曜 |
95-3521 |
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花紋 |
サクサクの揚げたてかつを自慢の特製ソースに“ジュッ”と浸け、ホカホカのご飯
に2枚乗せてあります。 |
伊那市坂下仲町3334 |
年中無休 |
72-5615 |
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串正 |
カナダ産の黒豚ロースが200g。コクと肉味が特徴。特製ソースはアッサリめ。 |
伊那市西町下春日町第二
4882-2 |
第4
日曜 |
78-8719 |
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志ぶ柿 |
ボリュームが有りやわらかくカリッとした舌ざわりで旨い。家庭的で田舎風味噌汁が具沢山の定食もうれしい。 |
伊那市西町沢5050 |
年中無休 |
78-5323 |
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シャトレ |
特製ソースが程よく絡んだ、200gのジューシーなカツにきっと満足。メニューはどれもボリューム満点。 |
伊那市境3-20 |
水曜 |
78-6822 |
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しらかば |
三元豚やイベリコ豚(ベジョータ・ピエンソ)など12種類のソースかつ丼があり、好みに応じて選べます。 |
伊那市中央4515-3 |
火曜 |
72-4706 |
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新鮮飯店 |
その日に仕入れた肉をその日のうちに使用し、時間をかけて作った自家製ソースと共に自慢の一品です。 |
伊那市狐島東4257-1 |
年中無休 |
78-0002 |
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四方路 |
じっくり煮込んだ自家製ソースと焼肉や餃子に40年の歴史あるオリジナルのタレを使っています。 |
伊那市美篶上川手9375 |
日曜 |
72-8322 |
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たけだ |
小売・卸も営んでいるからこその
納得の価格!ジャンボソースカツ丼はサーロインとリブロースから選べます。 |
伊那市山寺234-3 |
水曜 |
72-0100 |
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田村食堂 |
カツはロース使用。驚くほど分厚い。そのカツをゼリー状に近いソースにくぐらせる。濃厚だけど後味あっさり。毎月10日は特価の日!! |
伊那市西町下春日町
5011-1 |
月曜 |
72-3787 |
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てんほう |
やわらかくてボリューム満点!!手作りの美味しさとオリジナルソースが美味しさを演出。 |
伊那市山寺水神町261-2 |
第1
水曜 |
72-8522 |
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鍋辰 |
豚肉は信州産を用いて、ロースを使用。パン粉はもちろん生パン粉、店主が吟味した独創的なソースが魅力。 |
伊那市中央秋葉町4819-30 |
火曜 |
78-6565 |
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プリンス |
レトロな雰囲気の中に常連客の和やかさを持つ店内で食す、ソースとご飯の相性が良いかつ丼。 |
伊那市坂下3308 |
水曜 |
72-2271 |
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門・
やません |
ボリュームのあるやわらかなとんかつを、創業以来つぎ足している秘伝のタレで美味しいソースかつ丼にしました。 |
伊那市荒井通り町1-28 |
月曜 |
72-3030 |
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来々軒 |
ジューシーで軟らかいとんかつを秘伝のタレで美味しく仕上げました。 |
伊那市山寺八幡町1948-7 |
日曜 |
72-2687 |
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まことおあがり亭 |
伊那インターから近く駐車場も広いので便利。ソースかつ丼のほかに、伊那名物の珍味も楽しめる。 |
上伊那郡南箕輪村御子柴8869-1 |
無休 |
76-5500 |
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どんぶり街道
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諏訪から上伊那、下伊那地域に至る天竜川流域の各地・国道153号沿いには
昔から地域に根付いた「丼物」が多くあり、それらのご当地名物どんぶりに加えて
新たにユニークな数々のどんぶりが生まれ「どんぶり街道」といわれています。
地域の食材や特産品を生かした「ご当地どんぶり」をぜひご賞味ください。 |
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【みそ天丼】~諏訪~
わかさぎや川えびなど四季折々の地元食材を使った天ぷらに、諏訪の味噌を
ベースにしたみそダレをかけた丼。
天ぷらと味噌のマッチングが各店の腕の見せ所です。 |
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【うな丼】~岡谷~
古くはうなぎの漁獲量が多く、伝統を受け継ぎ、研鑽を重ねて、こだわりのある岡谷独特の味を作り出しています。うなぎの消費量も全国トップクラス。 |
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【ほたる丼】~辰野~
辰野町のシンボルであるホタルをイメージし、鶏の照り焼きと地元産の野菜を使った滋味溢れる一品です。 |
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【ソースかつ丼】~伊那~伊那のソースかつ丼は、決して画一的でない食文化・食習慣から生まれた「名物」。ボリューム満点のとんかつに、シャキシャキの千切りキャベツ、各店秘伝の特製ソースの香りが食欲をそそります。 |
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【紫輝彩丼】~宮田~
紫輝彩丼は、宮田村の特産品「信州宮田ワイン紫輝」と鶏肉を必ず使うこととし、その他の調理法等については店ごとにオリジナリティーを出しています。 |
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【ソースかつ丼】~駒ヶ根~
B1グランプリでも輝かしい実績を上げる「駒ヶ根ソースかつ丼」。ご当地グルメとして永年愛され続けている本場の味が駒ヶ根ソースかつ丼会の宝です。 |
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【さくら丼】~飯島~
馬肉は低カロリー、高タンパク、鉄分、グリコーゲンがたっぷり!美容と健康のためにぜひさくら(馬)丼をお召し上がりください。 |
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【ごぼとん丼】~松川~
地元のフルーツで育った豚と地元産ごぼうがベストマッチな「激うま」どんぶりです。7つの飲食店でそれぞれ工夫した味が楽しめます。 |
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【鹿味噌グリル丼】~飯田~
地元で獲れた鹿肉をやわらかく調理し、さっぱりと食べられます。ゆずの香りがほんのり漂う絶品どんぶり。現在、飯田市南信濃和田の星野屋のみで味わえる貴重な逸品。 |
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【お問い合わせ先】
信州・天竜川どんぶり街道の会
伊那市中央区 レストランしらかば TEL 0265-72-4706 |
公開日2016/02/09・更新日2021/01/25
伊那市観光協会
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☆伊那手打ちそばスタンプラリー開催中 詳しくは詳細ページをご覧ください。
(2020.11.21~2021.3.5) |
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荒井区内の萱は「信州そば発祥の地」の伝説を残し、秘伝の味「行者(ギョウジャ)そば」が今に伝えられています。
奈良時代の初め、修験道の開祖役小角は修業のため信州に入り、小黒川をさかのぼって駒ヶ岳を目指しました。
途中、内の萱で村人たちに温かくもてなされた役小角は、お礼として蕎麦の実を置いていきました。
村人たちはこのそばを大切に育て、信州全体に広めたのです。 |
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江戸時代の初め、高遠の殿様はことのほかそばが好きで「辛つゆ(大根おろしの汁に焼味噌を入れたつゆ)」で食べる内の萱の「行者そば」が大好物でした。それを聞いた近郷近在の人々は行者そばを食べようと内の萱におしかけ、大変な評判になってしまいました。 |
人々の求めに応じ切れなくなった内の萱では「西駒登山を修める者以外行者そばを食べることはできない」とし、
以後、行者そばは秘伝の味となりましたが、今ではいつでも内の萱で、また毎年 10月下旬に開かれる「行者そばまつり」で味わうことができます。 |
信州そば発祥の地・伊那市には手打ちそばのおいしい店が多く、各店に「辛つゆそば」「十割そば」があります。
一度ご賞味下さい。 |
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高遠そばは、町内の飲食店関係者でつくる「高遠そばの会」のメンバーを中心に復活されました。
行者そばと同様に、麺つゆに辛味大根のおろしと焼き味噌を混ぜた「辛つゆ」に麺をつけて食べる、
いわゆる「辛つゆそば」と言われています。「高遠そば」と書かれた青い幟のお店で食べることができます。 |
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信州そば発祥の地の由来
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山国、信濃の国は奈良時代、山岳信仰の高まりの中で修行の場として多くの山が霊山として開創されました。
修験道の開祖「役小角」は奈良の都から、東山道を経て信濃の国の最初の霊場を西駒ケ岳に求めました。この時、世話になったふもと、内の萱の里人に、一握りのそばの種を渡し、厳しい環境のもとでも収穫できる、そば栽培を教えたとされます。
伊那で収穫された「行者そば」の種は修行僧等の手によって、各地の霊山のふもとに広められたと伝えられ、今日の山岳信仰の強いところにそば処有りというゆえんとなっています。 |
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戦国時代後期頃から信州伊那地方ではそば切りが食べられており、高遠藩保科正之公は無類のそば好きであったと伝えられています。正之は1636年山形最上藩、1643年福島会津藩へ転封する時も、そば職人や穀屋などを連れて行きました。正之は高遠のお城の慣わしである客人に対するもてなし料理「辛つゆそば」をそば職人とともに奥州へ移したのです。のちの、四代将軍家綱の後見役として江戸に詰めた27年間にも好んで信州そばを食し、江戸中期以降に花開いた江戸のそば文化にも大きく影響しています。現在も残る山形の「寒ざらしそば」会津の「高遠そば」は信州そばの伝播の証であり、信州伊那から山形、会津へそして江戸へと大きく広がっていきました。 |
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入野谷(いりのや)在来種 復活プロジェクト
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「そば在来種」というものをご存じでしょうか?
その地で昔から育てられていた固有のそばの種(しゅ)のことをいいますが、固有種は収量が悪かったり、風に倒れやすかったり等といった短所があったため、品種改良がなされていきました。伊那にも昔は在来種がありましたが、戦後の食糧難を乗り切るために県の指導で収量の多い「信濃一号(しなのいちごう)」に切り替わっていき、いつしか在来種は忘れ去られ、失われていきました。
でも、地元のお年寄り衆が言うのです。「昔のそばはもっと小粒で味が濃くておいしかった」
そんな話を伺うたびに、どうにかこの地の固有種を復活させることはできないものか。・・・・・・・・・・ |
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かつてこの地域で作られていた伝説のそばを復活させる夢のプロジェクト。
奇跡のような軌跡
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*コロナ禍のため営業状態は変動する場合があります。あらかじめご了承ください。 |
店舗一覧(伊那エリア)
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伊那市内そば店一覧 |
店舗名 |
特長 |
住所 |
定休日 |
電話
(市外局番0265) |
HP |
名人亭 |
標高800m以上の伊那産原そばを使った
「石臼挽き十割そば」や「行者そば」が名物。そば打ち体験あり(予約制)。 |
伊那市西箕輪
3415 |
木曜日 |
74-1831 |
〇 |
栃の木 |
信州産のそば粉のみを使用し、つゆに使用する節も店内で削ってダシを取っています。十割そば(数量限定)や、京鴨のそばがおすすめです。 |
伊那市西春近(
かんてんぱぱガーデン内) |
水曜 |
78-4630 |
〇 |
角八 |
地元産のそば粉を石臼挽き、手打ちで提供。「天せいろ」が人気。
ご主人の海釣りの刺身も美味い。 |
伊那市
山寺八幡町1918-1 |
木曜 |
72-2601 |
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亀 |
飲食街に佇む居酒屋。そばつゆ味の起源、
焼き味噌で味わう「からつゆそば」が人気。 |
伊那市
坂下入舟3308 |
日曜
・祝日時々 |
72-2130 |
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こやぶ |
1973年創業の老舗そば専門店。
天ざる、ざる、もりがおすすめ。 |
伊那市
中央4498-6 |
火・水曜 |
72-0333 |
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竹聲庵
(ちくせいあん) |
地粉の石臼挽き、味が濃くて、
風味の強い田舎そばが味わえる。 |
伊那市
西箕輪与地6563 |
水曜 |
78-9966 |
|
梅庵
(ばいあん) |
そばつゆに大根のしぼり汁を加えた「辛つゆ」、焼き味噌でいただく「行者そば」が名物。 |
伊那市
内の萱7088-2 |
水・木曜
(祝日の時 営業)
1.2月は不定休
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76-5534 |
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みのやさくら亭 |
伊那産そば粉を細打ちに仕上げたそばは薫り高い風味が楽しめる。
ミニソースかつ丼とのセットが人気。 |
伊那市
西箕輪6866-16 |
火曜
(祝日の場合
翌日) |
73-2253 |
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たんぽぽそば |
金土のみの営業ながら格安で手打ちそばが楽しめる。 |
伊那市美すず中県4854-1 |
日~木
(金土のみ営業) |
74-5158 |
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きし野 |
伊那・高遠そばの美味しさに魅了されて開業した蕎麦屋。
宿泊可能なキッチンで週二日営業。 |
伊那市東春近22-5 (赤石商店内) |
木~月
(火水のみ営業) |
090-9993-4622 |
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和 soba&cafe |
伊那市駅前で本格的な手打ちそばが味わえる。
旬の野菜で作るおふくろの味小鉢も人気。 |
伊那市荒井13 |
木曜日 |
ー |
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店舗一覧(高遠・長谷エリア)
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伊那市高遠・長谷地区内そば店一覧 |
店舗名 |
特長 |
住所 |
定休日 |
電話
(市外局番
0265) |
HP |
壱刻
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約120年前の土蔵を再生したそば処。
地元産そば粉と酒造りに使われていた湧き水
で打つ十数種類のそばから、
日替わりで1日3種類用意しています。 |
伊那市高遠町西高遠1696 |
水・木・金曜日
(12月中旬~3月
冬季休業) |
94-2221 |
〇 |
楽座 紅葉軒 |
郷土料理専門店。「高遠そば」「桜花丼」「さくらアイス」などさくら桜肉やさくらメニューも楽しめます。 |
伊那市高遠町小原305-1 |
不定休 |
94-2154 |
〇 |
みすゞ食堂 |
そばつゆに焼味噌を加えた「高遠そばと地元野菜の天ぷらセット」、「高遠そば」が人気。 |
伊那市高遠町西高遠1701 |
水曜
(不定休) |
94-2311 |
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入野家
(いりのや) |
焼き味噌の香り、大根の辛さが際立つ
渾身の「高遠そば」がおススメ。 |
伊那市高遠町西高遠1632 |
不定休 |
94-2018 |
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ますや |
「高遠そば」と粗挽き十割、二八のセット「合い盛り」がおすすめ。 |
伊那市高遠町東高遠1071 |
火曜
(1月・2月は不定休) |
94-5123 |
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華留運
(けるん) |
地元産原料にこだわり、辛味大根・焼味噌の他にクルミつゆで味わえる「高遠そば」が人気。 |
伊那市高遠町西高遠1621-1 |
水曜 |
94-4277 |
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兜庵 |
メニューは「十割手打ちざるそば」の
中盛と大盛のみ。 |
伊那市高遠町小原516-24 |
木曜
(観桜期は無休) |
94-2459 |
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土味の器
(つちあじの
うつわ) |
地元産のそば粉で打つ手打ち十割そばの専門店。日展作家の主人が造る陶器の器で提供しております。 |
伊那市高遠町西高遠1842-1
(JRバス高遠駅裏側) |
月・火曜 |
94-2306 |
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南無庵 |
古刹の座敷で手打ちそばが味わえる。おすすめは「ざるそば」、そば定食。 |
伊那市高遠町山室2010 |
火曜 |
94-3799 |
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杣蕎麦(そまそば) |
仙丈の麓の標高1000㍍近くにある。
蕎麦粉は自家を含め地元産のみを使用。
食感の異なるオヤマボクチをつなぎに使用した「おやまそば」もどうぞ。 |
伊那市長谷中尾1034 |
不定休 |
98-2755 |
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紅さくら |
女性オーナーならではの感性で作る四季折々の御膳料理と地元高遠産そば粉を使った高遠そばが人気。 |
伊那市高遠町東高遠1656-1 |
金曜
(不定休あり) |
94-5580 |
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店舗一覧(その他)
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伊那市外そば店一覧 |
店舗名 |
特長 |
住所 |
定休日 |
電話
(市外局番0265) |
HP |
風聲庵
(ふうせいあん) |
八ヶ岳連峰から諏訪湖までを一望でき、手打ちそばを味わえるそば処。
「五色彩り蕎麦」「高遠そば」がおすすめ。 |
茅野市
宮川字安国寺3372-24 |
12月~3月は冬季休業 |
0266-72-7211 |
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そばマップ
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そばマップ 印刷用PDFはこちら |
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麺街道
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岐阜県高山市から伊那市に至る国道361号は、国土交通省が提唱する日本風景街道にも認定されている、
風光明媚なドライブコースとしても人気があります。
その361号沿いには地域独自の食文化が根付いていて、高山ラーメン・よもぎうどん・うま辛王ラーメン・とうじそば・すんきそば・高遠そば・行者そば・ローメン等々、麺を中心にした郷土食が連なっています。
この独特な街道風情を醸し出している「山麓一(さんろくいち)の麺街道」として
多くの方に知っていただきたいと願っています。 |
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【高山ラーメン】~高山~
高山では高山ラーメンと言わず飛騨中華と呼んでいます。
麺は細打ちの縮れ麺、スープはしょうゆベース、具はメンマ、チャーシュー、ねぎがその特徴です。
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【よもぎうどん】~高山~
高山市朝日地区で村おこしとして特産品のよもぎを加工した商品を開発。そのひとつとして商品化されたのが元祖飛騨よもぎうどん。
道の駅「ひだ朝日村」の人気メニューです。
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【とうじそば】~木曽~
そばのしゃぶしゃぶとも言われる料理で、茹でておいたそばを「とうじカゴ」に入れ、油揚げ、長ネギ、椎茸などを煮たそばつゆにくぐらせていただきます。すんきを具にした「すんきとうじ」もお薦めです。
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【すんきそば】~木曽~
木曽地方の郷土食である「すんき漬け」を温かなそばに乗せたもの。すんきとはカブ菜を乳酸菌で発酵させた漬物で塩を一切使用していない。独特の酸味がクセになる一品です。
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【高遠そば・行者そば】~伊那~
高遠そばは、「辛つゆそば」と呼ばれるものが原形で、焼き味噌・辛味大根・ねぎで調味されたつゆが特徴。辛味大根には汁気が少なく辛味が非常に強い「高遠辛味大根」という固有の大根が使われます。
行者そばも辛つゆそばの系統で、駒ヶ岳で修業した役行者が伝えたということから名付けられています。
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【ローメン】~伊那~
昭和30年頃、蒸し麺と羊の肉を利用した新しい料理を考案したのが始まりで、最初はチャーローメンと呼ばれました。食べるとクセになるローメンは、焼きそば風とスープ風があり各店オリジナルの味が楽しめます。
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【お問い合わせ先】
山麓一の麺街道フェスタ実行委員会
伊那市役所商工観光部 観光課内 TEL 0265-78-4111㈹
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公開日2015/12/12
伊那市観光協会
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定番の馬刺し・おたぐり |
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紅葉軒の桜花丼(馬刺しの丼ぶり) |
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伊那谷では昔から馬肉料理に親しんでいました。
信州で馬肉を食べる習慣は伊那がはじまりで、中でも「馬刺」と「おたぐり」が代表的です。 |
◆馬刺は、おろししょうがと醤油で食べる刺身。とろっとした舌触りは、一度食べたら忘れられないおいしさです。
◆「おたぐり」は、馬のモツを味噌でじっくりと煮込んだ料理で、辛党にはこたえられない味わいです。 |
酒のつまみとして、市内の多くの居酒屋で出してもらえるほか、各家庭で独特の味を伝えている郷土料理です。
「おたぐり」の名は一説に、長い腸の中身を絞り出すためにたぐっていく動作からといわれています。
最近は馬のモツが入手しにくくなり、豚のモツでも作られます。 |
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店舗一覧
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店舗名 |
住所 |
電話(市外局番0265) |
HP |
いたや |
伊那市西町4873 |
78-7188 |
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亀 |
伊那市坂下入舟3308 |
72-2130 |
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北野屋 |
伊那市荒井青木町3491 |
72-7101 |
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千田 |
伊那市西町春日町4883 |
78-4547 |
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紋次郎 |
伊那市荒井通り町1-29 |
72-7452 |
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みはらしの宿 羽広荘 |
伊那市西箕輪3822-30 |
78-6155 |
〇 |
楽座 紅葉軒 |
伊那市高遠町小原305-1 |
94-2154 |
〇 |
越後屋精肉店
(精肉販売のみ) |
伊那市山寺八幡町3177 |
72-2824 |
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公開日2011/09/29
伊那市観光協会
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伊那では古くから様々な物を食してきました。 中でもざざ虫、伊那子、蜂の子は伊那の三大珍味です。
ざざ虫は天竜川の浅瀬に住むカワゲラ、カワトビケラなどの幼虫です。 12月から2月まで、四つ手網を用いて行うざざ虫漁は天竜川の冬の風物詩です。
伊那子(いなご)は秋。つい最近までは、実った稲田の畦に袋を手にしたイナゴ取りの子供たちが見られたものでした。
蜂の子は夏から初秋にかけて大きくなった蜂の巣を捜す「スガレ追い」の後おいしい蜂の子を口にする、 伊那の人々の一挙両得の楽しみといえます。
どれもいったん味を覚えると、酒の肴によし、ご飯のおかずによしの忘れられない味となります。 |
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ザザムシ漁
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ザザムシは信州でも伊那地方だけの珍味。一見グロテスクな風体からは想像もできない滋味豊かなおいしさです。ザザムシは川虫の総称で、カワゲラやトビゲラなど水性昆虫の幼虫です。
河川渓流で、小石の散在して流れのあまり激しくないところはあまり波も立たず静かにザーザーと流れるとこ ろからこのような場所は「ざざ」と呼ばれ、ここを住みかとするカワゲラなどが「ザザムシ」と呼ばれるようになりました。諏訪湖から流れ出る天竜川の流れが 小刻みになって、足腰に少しづつ寒さを感ずるようになると、あちらこちらで天竜川の冬の風物詩「ザザムシ捕り」が始まります。ザザムシを生業としている人 は、12月から2月の間、手頃な石礫が散在して緩やかな流れ 《ざざ》を求め、4本の木を十文字に曲げ網を三方に張り巡らした「四ツ手網」と呼ぶ道具を使って、石の裏側にはりついているカワゲラなどを上流からだんだ ん下流に追い出してすくい捕らえます。また専門家でない素人衆も、川干しがあるとにわか漁師に変身します。割り箸とヤカンが必須アイテム。割り箸は虫を効 率よく捕らえるため、ヤカンは虫が這い出してくるのを防ぐためです。
さてこのザザムシ、独特の歯ごたえと旨みは酒のつまみにピッタリ。伊那地方の 料亭や居酒屋では小皿に品よく盛られて出され、味わうことができます。
「ザザムシ」料理は砂糖と醤油でじっくり煮る佃煮が唯一。生きた虫を嫌うことさえなければ、誰にでもできる簡単な料理です。 |
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【ザザムシの佃煮】
〈材料〉
ザザムシ(生きた状態のもの)1kg
醤 油1合
みりん又は酒 適量(お好み)
砂糖300グラム以下〈作り方〉
1. たっぷりのぬるま湯でザザムシを数回洗い、川砂を取り去り(熱い湯を使うと、虫を殺してしまい味が落ちるので)ザザムシをざるに上げ、よく水分を切る。
2. 鍋に醤油、みりん又は酒、砂糖を入れ、さらにザザムシを加え、強火で煮込む。
3. 汁が煮立ってきたら中火にして、水分がほとんどなくなるまでじっくり煮込んで出来上がり。 |
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すがれ追い
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伊那市を中心とした伊那谷地方は知る人ぞ知るハチの宝庫。その種類はなんと20種類以上にも上ります。中でも食用として秋の味覚を彩るのが「スガレ」と 呼ばれる地バチの一種。この「ハチの巣」を見つける方法がユニークで、「ハチ追い」(ハチ釣りともいう)などと呼ばれています。
まず、ハチのいそ うな野山に分け入り、ハチの好きなカエルや魚の肉をえさに、待つことしばし。ハチは一匹二匹とやってきて、肉を食いちぎり飛び去ります。この肉片に、目印 になる真綿を糸状に結び、くわえて飛び去ったハチの後を追います。巣のありかを見つけると、さっそく巣の入口に煙幕を差し込み、煙でハチを仮死状態にさせ ます。そして土を掘り、巣を採取。巣は円盤状のものが数段に重なり、大きなものでは直径30・にもなります。
さてこの貴重な珍味のいただき方は、 醤油・砂糖・みりんで煮つける料理が最もポピュラー。これをご飯に入れれば、ハチの子飯の出来上がりです。
フライパンで軽く炒って、塩をまぶして もオツな味。「やはり生食」と、生きたままペロリとやる猛者もいます。
秋になると、時に地元のスーパーでは、幼虫をたわわに宿した巣が、丸ごと ラップに包まれて売られています。ハチの子の食文化をもつ伊那地方独特の光景です。 |
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公開日2011/04/03・更新日2016/09/07
伊那市観光協会ap